CTは放射線を利用した画像診断です。骨と軟部組織(筋肉・各種臓器等)を数ミリ単位の細かい断面で捉え、精密な画像を描き出す事が可能です。単純X-Pに比べ格段に情報量が多く、精度の高い診断が可能になります。
院長が医師として働き始めた当時、CTは大雑把に「単純X-Pの100倍の放射線を浴びる」と言われていた物です。それでも目立った副作用は無く、診断におけるメリットの方が遙かに大きかったので、病院を中心に盛んにCT撮影が行われてきました。
近年、CTスキャナーの著しい進歩があり、画像精度が上がる一方で被曝線量は大幅に減少しました。機器の小型化も進み、特別な機器管理の必要性もなくなりましたので、当院も耳鼻咽喉科領域専用のCTスキャナーを導入いたしました。
おおよその被曝線量の比較です。
自然放射(一年間) 2400μSv
飛行機で東京ニューヨーク往復 110μSv
胸部X-P (集団検診) 50μSv
胃X-P (集団検診) 600μSv
一般的な胸部CT 6900μSv
一般的な頭部CT 2000μSv
当院での耳CT(片側) 50μSv
鼻CT 100μSv
頚部CT 215μSv
当院CTの被曝量は単純X-Pと同程度で、CTを選ぶ事のデメリットはほとんど無いと言って良いレベルです。
CTで、全ての疾患が診断できる訳ではありません。
また当院では、安全管理上の理由から「造影剤併用のCT撮影」は行っておりません。
CTは、患者さん全員に必要な検査ではありません。
検査費用も安価ではありません(3割負担で3450円。参考:単純の鼻X-P2枚では同860円)
しかし、これまでCT検査が必要な患者さんは病院に御紹介していたのですが、その分時間的・経済的負担が増えていた訳です。今回のCT導入でそれらが軽減されるのは、患者さんにとってメリットになるのではないか、と考えております。
